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【在庫上昇の初動がみられる】ふじふじ太の湾岸マンション市場分析レポート⑦(2022年10月4週目)

湾ナビ編集部
湾ナビ編集部

こんにちは!
ふじふじ太です!

過去1週間の気になる不動産ニュースといえば、首都圏の新築マンション発売が2ヵ月連続減少傾向にあるということでした。

コロナ禍で激減した新築販売が少し持ち直してきたかと思いましたが、開発案件の少なさ、資材の高騰、先行き不透明感が重なり、デベロッパーさんも積極的に新築を供給しにくくなってきているのでしょう。

資金力のあるデベロッパーさんしかリスクを背負えなくなり、結果的に人気が出ると見込まれる好立地の駅前再開発等で付加価値を演出して、粘り強く高価格帯で売却をするという構図が出来上がっております。
新築価格上昇の循環が完成してます。

日本人の国民性的に中古物件ではなく新築を検討している方の方が圧倒的に多く、新築が減ってくるということでさらに大衆の焦りを生み出し、結果的に高くても売れるという流れなのでしょう。

当然新築は未入居で気持ちが良いですが、新築よりは安く優良な中古物件もたくさんあるので、これからの時代は新築だけでなく中古も同時に検討されると良いと思います。
特に資産性を重視する方は。

また、日銀の黒田総裁の任期があと半年ということで、金利の上昇を必要以上に煽る記事が散見されるようになりました。

これから日本の金利がアメリカのように劇的に上昇し、住宅ローン金利はすぐに倍になるから今買っている人はやばいという記事もありました。
住宅ローンの返済額がすぐに倍になるから破産するよ!という記事です。

金利の上がり幅はさておき、変動金利で借りている場合は基本的に「5年ルール」と「125%ルール」という返済額上昇の上限がありますので、金利が上がったからといってすぐに返済額が倍になるということは基本的にありません。
ただ、PV数を稼ぎたいだけのフェイクニュースにご注意下さい。

※「5年ルール」と「125%ルール」の適応がない銀行もあります。
※半年に1回の金利変動で、金利と元金の割合は変わります。

確かに金利上昇リスクが高まっているのは事実ですが、日本の今の経済状況を考慮すると、1990年代のバブル崩壊を再来させるような大幅な金利引き上げを次の日銀総裁が行うかというと私は疑問です。


円安のヘイトが世論として溜まってきて金利を上げるにしても、海外諸国のように一気に金利を上げるのではなく、スローペースで少し金利を上げて様子をみてという形を繰り返すのが現実的ではないかと、個人的には考えております。
※あくまで個人の見解です。


ということで、いつものように、まずは下記表をご覧下さい


【ミクロ経済学の定説】
「在庫が増えれば価格は下がり、在庫が減れば価格は上がる」

【ふじふじ太の考え】
湾岸エリアの在庫状況を追うことで、直近の価格を予想できるかも!?ということで、毎週在庫状況を発信しております。



<湾岸エリア供給数推移表 2022年10月24日更新(過去4週平均比)>

豊洲:2.02%
晴海:4.39%
東雲:4.67%
勝どき・月島:1.92%
有明:-2.20%

合計:+2.03%



結論としては、「在庫上昇の初動がみられる」という感触です。



7週間ぶりに湾岸エリアの在庫が上昇に転じました。
有明エリア以外はすべてのエリアで在庫が上昇傾向です。

もうそろそろ11月に突入していく訳ですが、来年の繁忙期を見据えて物件を売却される方も増えてくるタイミングかもしれません。
湾岸2024年問題のことも考慮すると、来年の繁忙期が売却のチャンスと考えている売主さんも多いはずですので、もしかすると今後2ヵ月くらいで在庫が少々増える可能性もありそうです。


この初動が一時的なものなのか今後継続していくかは、今後の不動産価格を予想する上でも重要な様子になりそうです。

引き続き、市場・相場動向をウォッチしていきますので、購入戦略・売却戦略のご参考にしてください。

供給数全体を俯瞰してみると「ほぼ横ばい」であるため、今後の数ヶ月先の湾岸不動産の取引価格も基本的には横ばいで推移すると思われますが、このまま在庫上昇が続くようであれば来年以降価格が下がってくる可能性がございます。