「不動産流通業に関する消費者動向調査(2017年度)」によると、固定金利型住宅ローンの利用が大幅に増加しているとのことです。
具体的には民間の住宅ローンを利用した場合の金利タイプに関しては、全期間固定型が14.5%(同9.3ポイント増)と固定金利期間選択型が29.3%(同11.3ポイント増)、「変動金利型」が43.6%(同20.3ポイント減)となっております。
主な理由としては「今後、金利が上昇すると思った」という金利の先高観による不安から固定金利を選ばれている方が増えております。
不動産仲介業をしている私の肌感覚としても、最近のお客様の多くは固定10年もしくは全期間固定を選ばれています。
昨今のニュースでも、今後金利が上昇するのでは?という記事をよく目にします。
過去10年の長期金利を見ると、細かい上下はあるものの一貫してゆるやかに下がり続けておりますが、いつか上昇に転じるかもしれないという不安感は拭えません。
今のマンション価格の高騰を支えているのは、まさに黒田日銀総裁と政府による金融緩和による超低金利政策です。金利が上昇すれば、借入可能額が大きく減少するため、マンション価格は調整を余儀なくされます。
ただし、金利はその国が総体としてこれからどれだけ成長していくかというバロメーターのようなものです。日本全体としては人口減少が続く中で、これから大きく成長することはなかなか考えづらく、また政府の国債残高を考えると一気に金利が2%、3%と急上昇するというのはなかなか考えづらいと考えます。
ただ、政府のインフレ率2%という計画がもし達成されるとすれば、金利の上昇もありえます。契約から引き渡しまで2年、3年と間があくこともある新築マンションの購入を検討されている方は余裕をもった資金繰りを検討されることをお勧めいたします。
もしくは中古で今の超低金利の時期に、固定金利で購入をされるという選択肢も良いと思います。
低金利での借金は、返済の最初の方から元本が減っていくのが大きなメリットです。