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ウナギのマンション購入講座③ 新築と中古どっちを選ぶ??(物件情報の収集・前編)

マンションウナギ
マンションウナギ

こんにちは!

辛口マンション評論家のマンションウナギです。


「ウナギのマンション購入講座」第3回目となります。

マンション購入の15ステップの③番「物件情報の収集」について、お話をさせていただきます。

マンション購入の15ステップ


こちらのテーマに関しては前編と後編、2回に分けてお送りします。

前編では「新築と中古どっちを選ぶ??」をテーマに新築と中古の違いについて、次回後編ではぞれぞれの探し方について解説いたします。

SUUMOなどのポータルサイトで新築マンションと中古マンション、両方調べられる便利な世の中ですが、新築と中古、どちらを選ぶべきなのでしょうか?


理想の物件に出会いたいのであれば「新築と中古どちらも並行して検討すべき」というのが私の見解です。


もちろん、新築と中古それぞれメリット・デメリットありますので、その違いについて説明します。

費用面に関しては前回コラムで話題にしておりますので、本コラムではお金以外の面で比較していきます。


新築マンションの魅力は「新しいこと」これにつきます。

誰も住んだことのない部屋に最新の設備・・・憧れますね。

しかしながら、「最新の設備=グレードが高い」ではないことに注意が必要です。

近年では建築費の上昇が著しく、数年前に販売されたマンションより価格は高いのにグレードは下がっているという悲しい事例もあります。

下記、グラフをご覧ください。

建設物価建築費指数 2022 年5⽉分(出典:建設物価調査会)


建設物価建築費指数は建築費の変動を時系列で並べたものになります。

2011年の平均を100とした場合に2022年5月の工事原価は131.7、30%以上も上昇しています。

土地価格も上昇しておりますので、デベロッパーが利益を確保するために仕様をグレードダウンするのは致し方ない面もあります。


余談にはなりますが、デベロッパーが計画の途中で当初の予定よりグレードを下げることを「VEする」と言います。

「VE」とはvalue engineering。コストあたりの機能・性能・満足度を最大化しようという考え方です。

私も新築マンションの販売を10年以上経験し、マンションの企画にも携わっていましたが、「VE」とは言いながらも、実際は「CD」cost downになっていることもありました。

例えば、開口部が隣地境界線と近い場合、防火性に優れたガラスにする必要がありますが、計画段階では透明の「防耐火ガラス」だったものを「網入りガラス」に変更するというようなことです。

出典:電気硝子建材株式会社

防火の性能的にはそこまで変わりませんが、見た目の印象はかなり違います。


話がそれましたが、新しいもの好きな方には新築マンションは魅力です!

検討を進めていく上でも、中古マンションの場合はすでに完成している建物なので良い面も悪い面も現実を見ることとなりますが、新築マンションのモデルルームはある意味「夢をみせる場所」なので、テンションが上がるような仕掛けもたくさんあって楽しいですよね。


また、新築マンションは不動産業者が売主なので、何かあった時の保証が手厚いというのが魅力です。

中古マンションは個人が売主の場合が多く、そこまで負担をさせられないということで設備保証は7日。給排水管の故障やシロアリの害に関しての保証は3ヵ月というのが一般的ですが、新築マンションは一般の設備については2年、耐震関係や雨漏りなど品確法に該当するものに関しては10年間の保証があります。

もっとも、耐震や雨漏りに関してはマンションの共用部に関する内容になりますので、そういった事が発覚した際には、新築で購入した他の区分所有者も売主の不動産業者に補修等を請求しますので、中古で買ったからといってそこまで心配されなくても良いかもしれません。


一方、中古マンションの魅力は「実物が見られる」「入居日が近い」「選択肢が多い」です。

実物が見られるというのが中古マンションの最大の魅力です。

新築マンションでも眺望写真など工夫を凝らしていますが、実物を見られるという安心感にはかないません。

近年はマンションの管理状態についても意識が高い方が増えています。

中古マンションは共用部の管理状態も含めて確認できますが、新築マンションでは実際に管理が始まっていない為、管理規約や長期修繕計画を確認するにとどまります。

新築マンションは管理に関しては少々、ギャンブル的要素もあります。


また、新築マンションの場合は契約してから1年~長いものでは3年ぐらい先に入居日が設定されることが多いです。

中古マンションの場合は通常、契約から2~3カ月後に入居が可能ですので、タイムリーに住み替えができます。

現在賃貸にお住いの方の場合は、賃料の出費を抑えることができます。

仮に賃料を20万円払っていて、引渡日が2年違う場合は、賃料を480万円多く支払うことになり、住宅ローンの完済も2年遅くなります。


住み替えたいエリアが決まっている方であれば、選択肢の多さも魅力となります。

希望エリアで必ずしも新築マンションが販売されているとは限りませんが、中古マンションであれば少なからず選択肢はあります。

2022年6月現在、豊洲エリアでマンションを買いたいと思ったら、中古しか選択肢がありません。

「ご実家の近くで購入したい」とか「この学区に子供を通わせたい」など、エリアが決まっている方には中古マンションが有力な選択肢となります。

実際、24時間換気システムが義務化された2003年以降のマンションは、今の新築と比べても設備面で見劣りしないマンションも多いです。

エリアはどこでも良いけど絶対新築という方でなければ、新築と中古の両方を検討されることをおすすめします。

新築マンションと中古マンションそれぞれの探し方については、次回コラム「物件情報の収集(後編)」にてお話をさせていただきます。


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