こんにちは。マンションカウンターのマンションウナギです!
自己紹介に続いて、2回目のコラムとなります。
※自己紹介コラム
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はじめまして!マンションウナギです!
皆様は住宅選びの3要素、「3つのP」はご存知でしょうか?
そう!
Price(価格)・Place(場所)・Plan(間取りや広さ、設備仕様など)ですね!
今回はこの中でも特に、「新築マンションのPrice(価格)」に焦点を当てて、その決め方をお伝えしたいと思います。
新築マンションの価格を決める
5ステップ!
① 販売住戸の総額(販売坪単価)を決める。
② 基準となる住戸を決める。
③ 各住戸の条件を②と比較しながらポイントを付けて評価。
④ 総額が①以上になるように、②の基準住戸の価格を設定。
⑤ 各間取りの上限価格を意識しながら微調整。
私は元々、某財閥系デベで新築マンションの販売所長として各住戸の価格を決めておりました。
複数企業での共同事業(ジョイントベンチャー・JV)の場合は、各企業間での意見調整等があり若干異なりますが、単独事業の場合はおおよそ上記の流れで決まります。
また、タワー物件の場合は間取りタイプも多いので、より複雑になります。
前編として今回は、①「販売住戸の総額(販売坪単価)を決める。」について解説します。
販売住戸の総額(販売坪単価)は、
「最低価格ライン」と「上振れ余地」で決まります。
販売住戸の総額を決める最低価格ラインは下記項目の合計となります。
土地・建物の取得原価+広告費+人件費等諸経費+利益
利益率は事業主により異なりますが、販売住戸総額の10%程度を想定しているケースが多く、広告費・人件費等を勘案すると、新築マンションの原価率はおよそ80%程度となります。
(新築マンションに対するネガティブな意見として、「買った瞬間2~3割下がる」という話がたまにありますが、原価だけで考えるとあながち的外れではないです。とはいえ今の世の中で原価販売されている商品はありませんので、マンションは他の商品と比べても原価率が高い、安定的な資産であると言えると思います。)
また、近年は建築費の高騰が収まる気配がなく、用地取得前にゼネコンから取得した概算見積りと、用地取得後の本見積りが数億円単位で変わるデベロッパー泣かせの事件により、なくなく最低価格ラインを上げざるを得なかったり、当初予定していた設備仕様のダウンを余儀なくされることもあります。
最低価格ラインを決めた上で、周辺の新築マンションや中古マンションの事例を参考に上振れ余地があるかを検討して販売坪単価を決定します。
集客力のある大型タワー物件では競合するエリアも広くなりますので、参考にする物件エリアも広がります。
例えば仮に今、豊洲エリアの小規模物件の販売坪単価を決めるのであれば、「ブランズタワー豊洲」と比べてどうか?周辺の中古マンションと比べてどうか?という話になります。
一方、豊洲エリアのタワーマンションの販売坪単価を決めるとなると、競合するであろう「パークタワー勝どき」の販売価格を意識せざるを得ないからです。
これに関しては「パークタワー勝どき」の販売期間とバッティングする場合、それと比較して劣る部分があれば価格下落圧力になります。
しかし「パークタワー勝どき」完売後の販売開始だとすると「湾岸エリアのタワーマンションが坪単価○○万円で売れ行き好調だった」という参考事例となり、販売価格上昇要因に転換するのが消費者にとってはつらいところです。
価格の上振れに成功すれば、元々10%程度で設定していた利益率が向上します!
私の経験では利益率15%程度が通常でしょうか。
まれに建築費の見込み違いなどにより、最低価格ライン>上振れ余地となり、周辺相場と乖離した長期販売確定物件も誕生したりします。(不動産価格に先高観のある近年では利益重視で、「長期販売上等」な物件も多々ありますが・・・)
話が脱線しましたが、販売坪単価は「最低価格ライン」とその「上振れ余地」を勘案して決まるのです。
さて、販売坪単価が決まったところで、次回後編では具体的に②~⑤の各住戸の価格を決定するステップを解説します!
私は今までTwitterの140文字以内の文章しか書いていない日々でしたので、コラムは不慣れな点もありましたが、いかがでしたでしょうか?
これからも定期的にコラムを書いていこうと思っておりますので、コラムのご感想やウナギさんにこういうことを書いて欲しいなどご要望等がございましたら、マンションウナギのTwitterまでリプや引用リツイート、DMなど頂けますと大変励みになりますので、お待ちしております。
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お読みいただきありがとうございました。