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第38回「新築と中古 比較23」

三井健太
三井健太

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NO.77から転用・・・三井メモです

 

「新築と中古 比較23」

新築マンションと中古マンション、違いは?細かに比較をしてみます。

1)価格

新築・・・高いのが普通です。安ければどこかに欠点・弱点があるものです。

中古・・・安いのは築年数が長いものに限られます。築浅の物件は新築並み思った方がよいでしょう。築20年を超えた物件の中に、新築時から住み続けた人が一度もリフォームしないまま売り出しているケースもあり、そのようなものは購入後のリフォーム代を計算するとお買い得とは言えないので、「安いから」だけで探しても当てが外れると思った方が良さそうです。

 

2)価格交渉

新築・・・売れ残り物件以外は受け付けてもらえない

中古・・・買主が指値をするのは普通のことで、売主も当然と受け止めるものと考えてよいでしょう。売り出し価格を決める際には、「値引きしろ」を5%程度は乗せていると思って間違いありません。

 

3)物件代金以外の諸費用(登記料・ローン保証料など)

新築・・・修繕積立基金(一時金)が必要。

中古・・・仲介手数料がかかる。リフォーム費用がかかる物も多い。中古の方がトータルでは高くなると思って間違いありません。

 

4)固定資産税(土地+建物)

新築・・・新築マンションの場合、建物部分の課税は5年間に限り半分に軽減されます。尚、建物は完成後に課税されるので引き渡しの翌年からの納税となります。

中古・・・築年数によるが、新築より安いことが多い。

 

5)修繕積立金

新築・・・初年度の設定は安く、5年か10年ごとに増額される計画になっている例が多い。

中古・・・築年数が長いほど高額に設定されているのが普通。

 

6)住宅ローン

新築・・・低利で物件価格の100%まで利用可能。金利は融資実行時になるので、完成時期が1年後、1年半後などと長いケースは金利上昇のリスクを負う。尚、基本的に優良な建物(長期優良住宅など)は金利も安くなるものです。

中古・・・物件価格の100%まで可能な場合も多いが、あくまで銀行の査定による。引き渡しまでの時間が短い場合が多いので、金利上昇によって生活設計を大きく狂わされる心配は少ない。

 

7)住宅ローン減税

新築・・・期間10年以上の住宅ローン利用者は、年末借入残高の1%以内で最高40万円を、10年間、合計で400万円を最高額として所得税・住民税から控除される。優良マンションは50万円・500万円となる例も。

中古・・・売主が個人(消費税非課税)の場合の年末ローン残高上限額は2000万円まで。また、期間は築後25年までの建物という規定があるので、例えば築20年のマンションでは、控除期間は5年のみとなる。ただし、省エネ改修工事やバリアフリー改修工事を施したリノベーション物件は年数制限が外れ、年額20~25万円を限度に所得税から控除される場合がある。

(変更になる場合があります。詳細は税務署等でご確認ください)

 

8)建物外観・共用部のきれい度/管理状態

新築・・・建物の美観は優る。モデルルームの演出も感動的。一気に購買意欲が掻き立てられる。 管理状態に関しては、言うまでもなく、売れ残りマンション以外、確認することはできない。

中古・・・外観やエントランス、廊下等が古ぼけていたり、室内も汚かったりというケースが多く、感動が薄い。ただし、室内からの眺望が感動的という場合はある。また、建物は古くても敷地内の植栽が大きく育ち、緑豊かな空間が感動を呼ぶ例もある。

 

※レトロ好きな人もあるのでしょうが、日本人の多くは古い物より新しい物を好む傾向が強いとされます。新しいものは良いものという先入観もあるのでしょうか、一目で古いと分かると購買意欲は落ちるものです。こうしたものを先に見てしまうと、部屋に到着する前に気持ちが萎えてしまいます。

 

室内の見学前に必ず目にするのが外観であり、エントランスやロビー、エレベーター、共用廊下です。定期的に清掃や改修を実施していても、新築と同じようには決してなりません。

 

管理状態に関しては、実際の管理状態を目視で確認できるほか、修繕履歴や修繕積立金の残高、管理費等の滞納状況などを知ることもできます。

 

尚、新築マンションでは100%が「長期修繕計画」を立案してから販売に当たりますが、中古では計画自体が存在しない例も20%くらいはあると言われます。

 

9)室内のきれい度

新築・・・実際以上に綺麗・素敵に見えてしまいます。家具・調度品、インテリア備品で飾り立てて見学者(買い手)を迎えるからです。

中古・・・壁が黄ばみ、浴槽に湯あか、ガスコンロは油まみれであったりします。こうした光景を目にすると、見学者の購買意欲が高まることはないでしょう。

 

これらを補って余りあるもの、例えばバルコニーから見える景色が感動的であったようなときは印象が薄らぐはずですが、そのような幸運には滅多に出会えないと思った方がよいかもしれません。

 

ただし、中古マンションでもリフォームやリノベーションを施すことによって新築マンションに劣らない感動を呼ぶ例が最近は増えています。

 

10)設備

新築・・・便利で省エネ効果の高い最新設備が期待できます。共用部も防災関連の設備などが定番に。ディスポーザーは新築でも付かないものは少なくないですが、食器洗浄乾燥機や浄水器は大半のマンションで装備されています。

中古・・・後付けできないディスポーザーなど、新築に比べると見劣りする物件が多い。浴槽のまたぎ高は、新築マンションなら450ミリ前後が定番ですが、中古マンションは600ミリタイプが多いことに加えて、浴室内のデザインも「お洒落感」から遠いものが多いのです。

 

※テレビモニター付きのインターホンが100%近くまで普及したマンションですが、モニターの画像がカラーか白黒かというと、築30年クラスは殆んど白黒です。

 

また、結露ができにくいことで知られる断熱効果の高い複層ガラスのサッシは、築15年未満の比較的新しいものを除くと中古マンションには見られないものです。

 

11)間取り

新築・・・平凡な田の字型が多い昨今ですが、工事の進捗状況によっては無料の変更プランを選択できる。カラーやキッチンの高さを選択できるケースも。

中古・・・最近少ない優れた間取りにお目にかかることも少なくないのが魅力です。バルコニーの出幅は最近の定番である2mはなく、中には1m~1.2mという狭い物件も多い。

 

12)天井高・サッシ高

新築・・・リビングルームや寝室の天井高は2500ミリ以上が普通。ただし、部分的にできてしまう「下がり天井」の圧迫感が想像できず、完成内覧会で落胆させられることも多い。リビングルームのサッシは、2m高、2.2m高が一般的になっており、開放感が大きい物件が増えています。

中古・・・古いマンションは2400ミリ以下が普通。リビングルームのサッシ高も1.8mしかないというケースもあると思った方がいいようです。

 

13)バリアフリー

新築・・・室内の床段差は殆どないので、つまずいて転倒などという事故は起こらないのが今は当たり前になっている。

中古・・・築20年以上のマンションでは、廊下から洗面所に入る所で100ミリ~200ミリの段差があるケースが多数見られます。

 

14)耐震性

新築・・・建築基準法の耐震基準は、震度6強の巨大地震に襲われても倒壊・破壊せず、人命が守られる強度を指定しています。従って、ほぼすべての新築マンションは心配ないことになります。より優れる耐震性を誇る「免震構造」や「制振構造」もタワー型を中心に増えています。

中古・・・1981年(昭和56年)以前に建築確認(許可)を受けた古いマンションは、旧・耐震基準で建設されたため、耐震性能が十分ではないと考えた方がいいのですが、1981年以降の基準の建築確認マンションは新築と変わらないと思っていいのです。

 

※1981年以前の古い中古を検討するときは、専門家の診断を受け、「耐震性合格」となっているかどうかの確認が必須です。

 

尚、リノベーション物件には、旧耐震基準の時代に建てられた物件が多いので、見た目の綺麗さに目を奪われない冷静さも大事です。

 

15)耐久性

新築・・・適切なメンテナンスをしながら住めば、コンクリートの寿命は60年以上とされますが、最近は100年コンクリ―トが誕生し、施工上の工夫もあって、より長寿命のマンションが増えています。住宅性能評価を受けている物件では、「劣化対策等級」の項目で最高ランクの「3」を取得しているマンションも珍しくありません。

中古・・・築20年以上の古いものを検討する人が抱くことに、「あと何年ここに住めるのだろうか」という不安があります。マンションの耐久性はコンクリートの寿命だけで論じることはできません。 給排水管やエレベーター等の設備の寿命は短いからです。そこで、何十年か経てば交換工事は不可欠です。その計画が、費用、積立金とともに適切に計画立案されているかを確認することが重要になります。

 

16)遮音性

新築・・・寝室の隣にトイレや浴室がある場合、使用のたびに目が覚めるなどということがないよう、遮音性を高める設計になっているのが普通です。

中古・・・築30年以上の古いマンションには遮音性の低いものが存在します。排水音の防音対策が不十分なためです。しかし、そのレベルを内覧時に確認することも、詳細な図面を見ることも困難なものです。そこで、2回目の内覧のときには思い切って水を流すなどして確認させてもらいたいですね。

また、一般に水回り部分が接している壁の隣戸は、同じく水周り接しているものです。つまり背中合わせになっているのですが、稀に寝室の壁の向こうがお隣の水回りという例があります。このような関係にある住まいはリスクが大きいと思った方がよいでしょう。

 

17)見学範囲と建物の確認

新築・・・モデルルームと建設地の外回りのみ。実物を見られるのは完成してからも販売中という売れ残り物件になるわけで、市況にもよりますが、どちらかと言えば例外的です。 多くは、図面から完成形態を想像して購入することになるわけです。

そのため、完成後に「あれっ?」という違和感に繋がっています。聞いていた説明、あるいは勝手に思い込んでいた姿との相違を発見するためです。担当者の説明不足や過失・故意がトラブルに発展することもよくある話です。

中古・・・中古取引は「現状有姿(ゆうし)」が原則となっています。後で知らなかったと言っても手遅れなので、目視ですべてを確認することが不可欠です。室内も共用部も、可能な限り時間をかけて検査しましょう。

 

18)取引の安全性(アフターサービス・瑕疵担保責任)

新築・・・売主が一定期間のアフターサービスを行う。半年・1年・2年といった定期的な点検を実施するのも定着しています。

躯体・構造に関する重大な瑕疵(雨漏りなど)については、10年間の瑕疵担保負担に応じてくれます。

 

※10年間の瑕疵担保責任は、2000年の法律制定により、売主に義務付けられました。売主が倒産したようなときには、瑕疵担保履行保険がカバーすることにもなっています。

 

中古・・・個人の売主が圧倒的に多く、瑕疵担保責任は免責されます。見たまま(現状有姿)の取引が原則ですが、ガスコンロや電気設備等に関しては、3~6か月程度の短期間ですが、売主または大手仲介業者が負担に応じるのが一般化しています。

 

なお、築10年未満の物件でも、分譲主の「躯体・構造に関する重大な瑕疵の10年責任」は最初の購入者までが対象であり、転売先までは責任が及ばないとするのが原則です。

 

19)検討スピード

新築・・・発売の数か月前から予告広告を開始するので、余裕を持って検討できることが多いのですが、売れ残り物件の「先着順受付中」のタイミングにあれば検討時間は少なくあります。

中古・・・内覧の順に商談の優先権が与えられますが、内覧前の段階では先着順なので、たちまち「売れ切れ御免」になってしまうことも。 広告を見て興味を覚えたら、直ぐにでも内覧希望を仲介業者に申し入れるといったスピードが要求されます。

 

20)物件の詳細な内容の把握

新築・・・担当物件に精通した専任営業マンが詳細な資料を携えて物件の情報と関連知識を提供してくれるのが普通です。模型や映像の販売ツールも用意され、安心感を与えてくれます。

中古・・・古い物件ほど資料が散逸していたり、最低限度のものしか残っていなかったりするので担当者も詳細を知らないことが多いことが普通です。とりわけ、見えない部分の品質が分からないことも多いので不安が残るものです。

 

21)流通物件数

新築・・・中古に比べると圧倒的に少ないのが実態です。ただし、1物件内での選択肢は広い(階・間取り・方位など)

中古・・・物件数は新築より断然多いものの、同一マンションから一定期間に何戸も売り出されることは少ないのが普通です。

 

22)住み心地

新築・・・何もかも新しいので快適に過ごせる部分が多いものの、未完成の段階で出来上がりを想像しながら購入することになるので、気づかないまま引き渡しを受け、入居後の快適差が減ってしまうことも。

中古・・・管理状態から、眺望・日当たり・環境・上下階と両隣の騒音の有無などを確認して購入するので、新築に劣らない快適な暮らしを送れる可能性が高いとも言えます。

 

23)近所付き合い

新築・・・全員同時スタートの同級生気分でお付き合いがしやすい

中古・・・転校生気分なので、しばらくの間、疎外感を味わうことになるかもしれないのが欠点と言えます。

 

 

終わり

 

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