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第23回「新築を上回る価格の中古物件」となる条件・背景

三井健太
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「新築を上回る価格の中古物件」となる条件・背景

 

中古マンションが新築と同額で売れるということは本来あり得ないことです。築2年、3年と若い物件でも、買い手から見れば手垢がついた建物なので、機能は変わらないとしても心理的な価値のダウンが避けられないからです。

 

ところが、周辺の新築マンションを上回る価格で買い手がつく中古マンションは現実に多数あります。

 

本稿は、そのようなマンションの条件等について解説したものです。

 

(1)物件の魅力の差

そうなる条件は、周辺新築物件にない特長や利点があって、中古であることのマイナスを補って余りある物件だからです。

 

例えば、小型物件の多いエリアにおいて、所有マンションが大規模で様々な付加価値を有する物件であれば、その差別感や存在感が新築・中古を問わず特別なものと見えて、高い価格を付けても妥当と市場は判断します。

 

駅に近い立地は便利なものの雑多な環境である場合が多いですが、例外的に緑多い住宅街の中にあるとか、或いは隣が大型スーパーである、大規模公園に接している、遮るものがない一面オーシャンビューといった格別な立地条件の物件も同様です。

 

物件固有の条件が中古マンションの将来価値(リセールバリュー:RV)を決めるものであり、その条件とは次のように考えられます。

 

将来価値を決定する要素は、①立地条件(利便性と環境)、②スケール(存在感)、③外観・玄関・空間デザイン、④建物プラン(共用施設、間取り、内装や設備など)、ブランド、⑥管理体制です。

 

この中で一番比重が高いのは①の立地条件なのです。立地さえ良ければ建物は何でもいいという単純なものではないのですが、大きな要素であることは確かです。逆に、どんなに素晴らしい建物でも立地条件の悪さを補うことはできません

 

購入の検討に当たっては、以上の点を意識し、加えて稀少価値の高い土地かどうかの観点も大事です。

 

そして最も大事な要素は「価格」です。価値に見合わない高値で購入(高値掴み)すれば、どれほど立地が良くても、また建物が立派でも将来価格は期待外れになるからです。

 

(2)需給バランス

また、当該エリアで新築の供給が殆んどないとか、あっても比較にならない粗悪な物件もしくは立地条件がひどく悪い物件しかないというタイミングで売り出した場合などにも期待以上の価格がつくことがあります。

 

例えば、80㎡以上の広さを求めても、新築に70㎡台までの売り物しかないという場合や、駅近の物件を探したが、徒歩15分以上の売り物しかないというとき、80㎡以上の物件所有者、あるいは徒歩5分の物件所有者には有利に働きます。

勿論、新築に限らず中古の売り出し物件にも求める売り物がなければ同様です。

 

これらを一言で表すと、「希少価値」ということになります。

 

中古マンションの価格は需給関係で決まります。新築の供給が少なければ、中古が取引の中心になり、上質な中古物件は新築並みの価格になるものです。人気の高い街や駅周辺では、新築の供給が何年も途絶えていたりすると、過去の新築相場を超えてしまう高値の中古マンション取引が生まれます。

 

また、ある面積帯の物件が稀少という場合、上述のように、その面積帯だけが高い価値をつけることもあります。

 

中古マンションは、平均的には20年もすると新築相場の半値くらいになるもの (都心では30~40%下のレベル) ですが、タイミングによっては需給バランスが変わり、高値になったり安値に戻ったりするのです。

 

都心の高額マンションや郊外でも人気の駅・街のマンションは、中古になっても新築並みの取引が現実に行なわれていますが、条件の悪い立地・不人気の街の場合は築20年で新築相場の半値以下(購入価格の半値ということではありません)になってしまうのです。

 

(3)価格上昇のタイミング

更に、新築価格が急騰している時期に売り出すと、割安な中古に需要が向かうので、中古が引っ張り上げられる恰好となって上昇するというケースもあります。

 

固有の条件は「平凡」の域を出ていない物件であっても、期待できるのはこのケースです。過去にも、その恩恵に浴することができた物件は多いのです。

 

従って、売り出しのタイミングが大事になります。

 

ただ、市場全体で価格が上がってしまうと我が家が値上がりして喜んでも、買い替え先の物件も値上がりしている可能性が高いことを忘れてはいけません。

 

しかし、タイミングと買い替え先の選定によっては、恩恵に預かれる可能性が残ります。例えば都心のマンションが値上がりしていても、横浜はまだ値上がり前夜ということもあるからです。

 

つまり、不動産は広域で一斉に値上がりすることはないのです。

首都圏では、都心から南に動き、更に時計回りに郊外に広がる形で価格は変動する傾向があることを覚えておくといいかもしれません。

 

繰り返しますが、中古マンションの価格は新築価格に連動します。新築が上昇中のときは、割安な中古に需要が向かいます。すると、やがて中古も値が上がるのです。

従って、新築マンションの価格が先に上昇し、遅れて中古マンションが値上がりするパターンとなるのが普通です。

築20年の中古マンションは新築の半値程度になるといえども、新築相場が2倍になっていれば、購入価格からは値下がりしない理屈になります。

 

今後どうなるかは誰にも断言できませんが、大きな社会変動がなく新築相場が20年で1.5倍くらいになっていたとすれば、20年後は購入価格から半値になるのではなく、25%ダウンくらいで済む可能性があるというわけです。

 

尚、新築マンションを検討しているときに価格の上昇気配を感じたら、ほどなく中古も上がり始めると予想しなければならないことになります。

中古マンションを売り出す立場で言えば、新築価格の動向に注視することで自宅を売り出すタイミングを測ることができるというわけです。

 

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終わり